すうの一人暮らし寝袋生活 in NZ

40代半ばでニュージーランドに留学し、節約と物欲の間で震える女の独り言

派遣社員を選ぶ その5

「正社員」

安定のために正社員になった方がよい。でも自由な派遣社員でいたい。それは30代の間ずっと私を悩ませてきた事柄でもあった。

 

私をストレスで苦しめた根本的な原因。「頑張らなくっちゃ」

 

でも支店長に、正常な判断ができないと指摘され、頑張ることを止めることにした。

 

だから、契約期間満了で辞めますと言った。きちんと契約終了1ヶ月半前に。引継ぎもしっかり1ヶ月できるように。

 

ところが、派遣先はぐちゃぐちゃになった社内体制の再構築と人事異動を優先して、派遣社員の後任探しを後回しにした。当然といえば当然だが、派遣社員の仕事なんて簡単と思われていたのだろうか。後任の派遣社員が決まらないまま、日にちだけが過ぎ、結局もう1ヶ月延長するように依頼された。しかも繁忙期がはじまる忙しい時期に。私は早く辞めたかったが、引き継ぎのためだけに受けることにした。でももう頑張らないことにした。

 

「私が前もって、繁忙期になる前に辞めると宣言していたのに、手を打たなかった会社の責任です。引き継ぎはするけど、体調悪いので病院に通いたいし、残業もしません。有休使います。」

 

正社員の上司は、簡単なことなら私たちでも引き継ぎできるから、2年間やってきた末吉さんしかできない難しい業務内容を、新人に教えてください。という無茶振りをしてくる。そんな入ったばかりの派遣さんが、社会人経験者であっても業界や業種、職種のこと右も左もわからないのに、いきなり難しいことを教えろっていうハードルを高くして理解できるはずがない。当然、新人さんは自分で認めるほど要領が悪く、エクセル初級でタイピングが遅く、一般事務の経験は豊富にあっても、その職種の経験者でもなかったので、無理があった。新人さんはこんなのわかりません!とブチ切れて上司に苦情を言った。。結局私が辞めるラスト週になって、正社員が、やっぱり新人さんに難しいことをお願いするのは無理があったみたいなので、私に教えてくださいという顛末。なんだこのグダグダは。

 

本当にきつい引継ぎ期間だった。結局残業せざるをえなかったし。当時は、私の教え方の問題かな?と自分を責めることもあったけど、今になってみて思い返しても、やっぱり上司の無茶振りだと思う。

 

唯一救われたのは、退職を知った客先責任者から、定型文ではない感謝のメールを頂いたことだった。「末吉さんのきめ細かなフォローのおかげで私たちも危機を乗り越えられました。」私は涙が出た。酬われた瞬間だった。

 

きちんと働きを評価してくれた人がいる。それで十分だ。正社員になることに未練がないとは言えないけれど、本来の私に戻ろう。もう自分のことを大事にしよう。自由になろう。会社のいざこざに、巻き込まれない働き方をしよう。

 

それからは派遣社員を選ぶことを割り切って考えるようになり、今につながっている。