すうの一人暮らし寝袋生活 in NZ

40代半ばでニュージーランドに留学し、節約と物欲の間で震える女の独り言

ベッドから寝袋へ

ベッドで寝るようになったのは、三十代半ばに大人喘息を発症して、ハウスダストに敏感になったことがきっかけである。それまでは畳の上に布団で寝ていた。

 

一度発作が起こると毎日掃除をしても溜まってしまうホコリや、畳のダニが気になり、思い切ってベッドにすることにした。

 

ベッドにしてから、その快適性にすっかりはまった。シーツを換える手間も楽だし、自転車で膝を痛めたときなど寝起きが非常にやりやすくて、これから年を重ねていったときにやはりベッドが楽だと確信した。

 

失敗だったのはベッド本体が分解できないタイプで、マットレスタイプにしてしまったこと。

 

以前引越したときは元夫と二人でレンタカーで運んだので、特に問題なかったのだが、いざ離婚して、引越してベッドを運ぶという作業が、とんでもなく大変。

 

組み立て式にしておけば、マシだったかなと思ったが、よく考えればベッド本体は分解できても、マットレスを運ぶのに結局人手が必要になる。引越業者に見積もってもらったところ四~五万円ぐらい(ベッド以外の物も合わせて)との回答だった。

 

……新しいベッド買えるやん……と固まった。

 

一人暮らし、新居は2年更新だが、期限がきたら別の所へ引っ越す可能性もある。海外に逃亡するかもしれない。そのたびに引っ越し代で四~五万飛んでいく。ただでさえ引越貧乏になるのに、ベッド(マットレス)のせいで、一ヶ月分の家賃と同じぐらいの支払いをする。

 

なんか、アホらしくなってきて、もうベッドはいらない!とにかくフローリングの部屋でこまめに掃除する!と心に決めた。

 

それまで、使っていたベッドは、元夫に「いらないからあげる。売るなり使うなり好きにしろ」と言ってタダで譲った。元夫は自分のマットレスはクタクタだったからありがとうと喜んでいた。買ったときは七万円ぐらいしたと思う。でも自由な身でいたいという気持ちの方が強かった。

 

フローリングの部屋に布団生活(押入無し)のカビ発生は問題である。そして、敷き布団も正直重いし嵩張る。布団もなかなか乾せない。どうすればいいだろうか?巷で人気のミニマリストや断捨離アンたちが絶賛するエアリーマットレスや無圧布団も調べてみた。組み立て式のすのこベッドを買おうかとも悩んだ。フランスベッドの折りたためるマットレスも魅力的だったがよいお値段がした。

 

いろいろ候補はでたが、次回するかもしれない引越の際にまた大物荷物になるかもしれないことが、買うことを躊躇させた。

 

引っ越しまで後三日。そんな悩み続ける中で、サバイバル脳波が信号を送ってきた。

 

寝袋あるから取り敢えずは寝られるやん

 

とりあえず、約10年前に買った寝袋(ダウン)があるし、キャンプ用の銀マット(サーマレスト)もあるし、当時高いお金出して揃えた物を使い倒してやろう。それでもやっぱり辛いようなら布団を買えばいい。試してみよう!

 

これが寝袋生活の始まり。

つづく